立夏とは?意味と旬の食べ物リスト【夏の始まりを楽しむ】

「最近、日差しが強くなってきたな…」

「カレンダーを見たら『立夏(りっか)』って書いてあるけど、もう夏なの?」

「季節の変わり目で何だか体がだるいけど、何を食べたらいいんだろう?」

風が心地よく、一年で最も過ごしやすい季節。それなのに暦の上ではもう「夏」が始まると言われると、少し戸惑ってしまいますよね。

わかります、その気持ち。本格的な夏の暑さを前に、心も体も少し準備が必要な時期です。

でも、心配はいりません。この記事を読めば、立夏が「夏の兆しが立つ」という心躍る季節の始まりであること、そしてこの時期に旬を迎える最高の食べ物で、来るべき夏を元気に乗り切るためのヒントがすべてわかります。

この記事を読み終えたあなたは、立夏という季節を深く理解し、旬の食材を食卓に取り入れることで、夏の始まりを誰よりも楽しく、そして健やかに迎えられるようになっているはずです。

そもそも立夏とは?夏の始まりを告げる季節の意味

「立夏」―この日を境に、暦の上では春が終わり、夏が始まります。

とはいえ、まだ真夏のような厳しい暑さはなく、爽やかな風が吹き抜ける過ごしやすい日々が続きます。

この「本格的な夏への助走期間」とも言える立夏が、どのような季節なのか。

その言葉の由来や、昔の人が感じ取っていた自然の変化を知ることで、日々の暮らしがもっと豊かになるはずです。

さあ、一緒に夏の扉を開けてみましょう。

「夏、立つ」- その言葉に込められた本当の意味

立夏とは、その文字通り「夏が立つ(たつ)」、つまり夏の兆しが見え始める日、という意味です。

江戸時代の暦の解説書『暦便覧』には「夏の立つがゆへ也」(夏が始まるという意味だから)と記されており、これが日本で広く知られる立夏の語釈です。

また、そのルーツである中国の古い暦では「万物が大きく成長し始める季節」と捉えられてきました。

まさにその言葉の通り、春の柔らかな日差しは力強さを増し、吹く風に時折夏の匂いが混じり始めます。

蛙の鳴き声が聞こえ、草木の緑が日に日にその色を深くしていく。

そんな、あらゆる場所に夏のサインが現れ始めるのが立夏です。

まだ暑さは本格的ではありませんが、自然界は着実に夏へと向かって変化しています。

この繊細な季節の移ろいを感じ取ることが、立夏という季節を味わう醍醐味と言えるでしょう。

2026年の立夏はいつ?夏の始まりはいつからいつまで?

立夏は、太陽の黄経が45度に達する日とされ、二十四節気では7番目、夏の最初の節気にあたります。

毎年5月5日か6日頃から、次の節気である「小満(しょうまん)」の前日までの約15日間を指します。

ちなみに、2026年の立夏は5月5日です。

この日は、奇しくも「こどもの日(端午の節句)」と重なることが多いですね。

鯉のぼりが青空を泳ぎ、柏餅やちまきを食べるという日本の風習は、まさにこの立夏の時期の風物詩です。

暦の上での夏は、この立夏から始まり、立秋(8月7日頃)の前日まで続きます。

次の節気「小満(しょうまん)」の解説は、こちらの記事をご覧ください。

カエルが鳴き、ミミズが出ずる?七十二候に見る立夏の風景

二十四節気をさらに約5日ずつに分けた「七十二候」を見ると、立夏の季節の様子がより具体的にわかります。

  • 初候:蛙始鳴(かわずはじめてなく) 春に冬眠から目覚めたカエルが、元気に鳴き始める頃。田んぼに水が張られ、夜になるとカエルの合唱が聞こえてくる、日本の原風景が目に浮かびます。
  • 次候:蚯蚓出(みみずいづる) 冬の間、土の中でじっとしていたミミズが、土が温かくなり地上に出てくる頃。ミミズが土を耕してくれるおかげで、畑の作物も元気に育ちます。
  • 末候:竹笋生(たけのこしょうず) 春の味覚の代表だった筍(たけのこ)が生えてくる最後の時期。まさに春から夏へのバトンタッチを感じさせる候です。

このように、昔の人はごく身近な生き物や植物の様子から、季節の歩みを繊細に感じ取っていたのですね。

立夏の時期に食べたい!体を潤す旬の食べ物【野菜・果物編】

立夏の頃、私たちの体は夏の陽気に向けて少しずつ準備を始めます。

旬を迎える野菜や果物は、そんな体を内側からサポートしてくれる頼もしい味方。

体にこもりがちな熱を冷まし、失われがちな水分を補ってくれる、まさに「食べる薬」です。

ここでは、立夏の時期にこそ積極的に摂りたい、旬の野菜や果物をご紹介します。

食卓に初夏の彩りと元気を取り入れてみませんか?

夏野菜の先駆け!みずみずしい「きゅうり」と「トマト」

夏野菜の代表格であるきゅうりやトマトが、この時期から美味しくなり始めます。
きゅうりはそのほとんどが水分で、体にこもった熱を冷ます効果があると言われています。
カリウムも豊富なので、むくみ解消にも役立ちます。

トマトの赤い色素リコピンは、強力な抗酸化作用を持ち、紫外線ダメージから体を守る手伝いをしてくれます。

まずはシンプルに、丸かじりや冷やしトマト、もろきゅうなどで、そのフレッシュな味わいを楽しみましょう。

豆の王様「グリーンピース」と爽やかな「スナップエンドウ」

春から旬が続く豆類も、この時期にぜひ味わいたい食材です。
特にグリーンピースは、食物繊維やビタミンが豊富。

さやから出したての生の豆で作る「豆ご飯」は、豆本来の甘みと香りが格別で、この時期だけの贅沢です。

また、さやごと食べられるスナップエンドウは、シャキシャキとした食感が魅力。

さっと塩ゆでしてマヨネーズで和えたり、炒め物に加えたりするだけで、料理に彩りと食感のアクセントを加えてくれます。

初夏の甘い宝石「びわ」と「さくらんぼ」

果物では、びわやさくらんぼが旬を迎えます。

上品な甘さと香りのびわは、咳を鎮め、喉を潤す効果があると言われ、季節の変わり目の体調管理にぴったり。

皮をむいてそのままいただくのが一番ですが、コンポートやゼリーにするのもおすすめです。

一方、ルビーのように愛らしいさくらんぼは、疲労回復効果のあるリンゴ酸やクエン酸を含みます。見た目も可愛らしく、食卓にあるだけで気分が華やぎますね。

立夏の時期に味わうべき旬の食べ物【海の幸・伝統食編】

立夏の楽しみは、野菜や果物だけではありません。
海の中もまた、初夏の訪れとともに活気づき、美味しい魚たちが旬を迎えます。

さらに、この時期ならではの伝統的な食べ物には、夏の始まりを健やかに過ごすための先人の知恵が詰まっています。

ここでは、食卓を豊かにする旬の海の幸と、大切にしたい日本の食文化をご紹介します。

旨みが最高潮!旬を迎える「アジ」と「イサキ」

この時期にぜひ味わいたいのが、アジやイサキです。

アジは一年中出回っていますが、初夏のアジは脂が乗りつつも身が締まっており、旨みが格別。

「味がいいからアジ」という説も納得の美味しさです。
塩焼きやフライ、たたきや南蛮漬けなど、どんな料理にも合います。

一方、イサキは「麦わらイサキ」とも呼ばれ、麦の穂が実るこの時期に最も美味しくなります。クセのない白身は、塩焼きや煮付け、お刺身に最適です。

江戸っ子が愛した粋な味「初ガツオ」の楽しみ方

「目には青葉 山ほととぎす 初がつお」という有名な句があるように、初ガツオは江戸っ子たちがこぞって求めた初夏の味覚の代表です。

黒潮に乗って北上してくるこの時期のカツオは、脂が少なく、さっぱりとした赤身の味わいが特徴。

ショウガやニンニク、ミョウガなどの薬味をたっぷり添えた「たたき」でいただくのが、その爽やかな風味を最も活かせる食べ方と言えるでしょう。

昔ながらの知恵「たけのこご飯」や「柏餅」

立夏は、春の名残と夏の始まりが交差する季節。春の味覚の王様だった「たけのこ」も、この時期が食べ納めです。

筍の食物繊維は、冬の間に体に溜まった不要なものを排出する手伝いをしてくれます。
たけのこご飯などで、最後の春の味を惜しみながら味わうのも良いでしょう。

また、端午の節句に食べる「柏餅」も立夏の味。
柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないことから「子孫繁栄」の縁起物とされています。
あんこの甘さは、活動的になる体へのエネルギー補給にもなりますね。

夏の始まりを味わう!立夏の時期におすすめの爽やかレシピ

日差しが強くなり、少し汗ばむ日も増えてくる立夏の時期。
食卓には、さっぱりとしていて、かつ栄養満点のメニューが並ぶと嬉しいですよね。

ここでは、ご紹介した旬の食材を使って、手軽に作れる爽やかなレシピを3つご紹介します。

夏の始まりを、美味しく楽しく乗り切りましょう!

ご飯が進む!アジの南蛮漬け

揚げたアジを甘酸っぱいタレに漬け込む南蛮漬けは、作り置きもできて便利。お酢の力で疲れも吹き飛びます。

  • 材料: アジ(小ぶりなもの)、玉ねぎ、人参、ピーマン、片栗粉、[A]酢、[A]醤油、[A]砂糖、[A]だし汁、[A]鷹の爪
  • 作り方: アジは下処理をして片栗粉をまぶし、油でカラリと揚げる。薄切りにした野菜と[A]を混ぜ合わせた南蛮酢に、揚げたてのアジを漬け込む。味が馴染んだら完成です。

色鮮やか!きゅうりとトマトの和風マリネ

切って和えるだけの超簡単レシピ。火を使わないので、暑い日にもぴったりです。

  • 材料: きゅうり、トマト、ツナ缶、[A]めんつゆ、[A]ごま油、[A]酢、[A]白いりごま
  • 作り方: 乱切りにしたきゅうりと角切りにしたトマト、油を切ったツナをボウルに入れる。[A]の調味料をすべて加えて和え、冷蔵庫で少し冷やしたら出来上がり。

旬の味!グリーンピースの豆ご飯

豆の甘みと香りが口いっぱいに広がる、この時期だけの特別なごちそうです。

  • 材料: お米、グリーンピース(さやから出したもの)、酒、塩、昆布
  • 作り方: 研いだお米と分量通りの水、酒、塩、昆布を入れて炊飯器のスイッチを入れる。炊きあがる直前にグリーンピースを加え、炊きあがったら豆を潰さないようにさっくりと混ぜて蒸らす。

まとめ

暦の上での夏の始まり、「立夏」について、その意味や旬の食べ物を巡る旅はいかがでしたか?

  • 立夏とは: 二十四節気の一つで「夏の兆しが見え始める」季節。毎年5月5日頃から始まり、爽やかな気候の中、自然が夏へと向かう準備を始めます。
  • 旬の野菜・果物: 体の熱を冷ます「きゅうり」「トマト」、元気の源になる「グリーンピース」、喉を潤す「びわ」など、夏の体に嬉しい食材が旬を迎えます。
  • 旬の海の幸・伝統食: 旨みが乗った「アジ」やさっぱりした「初ガツオ」は初夏の味。春の名残の「たけのこご飯」や、端午の節句の「柏餅」もこの時期ならではの食文化です。
  • 過ごし方のヒント: 旬の食材をシンプルなレシピで味わい、来るべき夏に向けて心と体を整えましょう。

今まで「まだ春なのに」と感じていた立夏も、その意味を知れば、新しい季節の訪れを祝うワクワクする時期に思えてきませんか?

さあ、窓を開けて、初夏の心地よい風を感じてみてください。

そして、スーパーで旬の食材を手に取り、食卓から夏の始まりを告げてみませんか?

きっと、あなたの毎日に新しい彩りが加わるはずです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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