夏至での食べ物|関西や関東など地域の食べ物の違いについて

一年のうち、日の出から日の入りまでの時間が最も長い日の事を「夏至(げし)」といい、この日から本格的な夏の始まりを意味します。

6月下旬~7月上旬頃が、二十四節気の「夏至」にあたります。この「夏至」の時期の食の風習にはどういったものがあるのでしょうか?

ここでは「夏至」とはどういったものなのか、

また、この時期によく食べられる物にはどのようなものがあるのかをご紹介したいと思います。

※この記事は【2026年】の夏至(6月21日頃〜7月6日頃)を基準に、
その時期に合う食べ物や暮らしの考え方を紹介しています。

夏至とは二十四節気のひとつ

夏至(げし)とは、二十四節気10番目にあたる節気で、

昼の時間がもっとも長くなる日の事を言い、

逆に夜がもっとも短い日でもあります。

夏至は毎年6月21日頃から

二十四節気とは、一年間を「春」「夏」「秋」「冬」の4分割ではなく

約15日ずつで24分割し、季節の変化を表したものです。

「立春」や「穀雨(こくう)」、「立秋」や「冬至」などは二十四節気の中でもよく耳にするのではないでしょうか?

「夏至」は、「立春」から始まる二十四節気の10番目にあたり、

毎年6月21日頃から、次の節気である「小暑(しょうしょ)」の前日までの約15日間を指します。

小暑(しょうしょ)」に関してはこちらの記事で詳しくまとめています。

夏至は一番暑い日という事ではない

一年のうちで、昼が一番長い日で、夏の始まりを告げる「夏至」ですが、
“一番暑い日をあらわしている”というわけではありません。

お湯を沸かす時、鍋やヤカンの中の水が火をつけてもすぐに沸くわけではないのと同じで、太陽の熱でまず海水の温度が徐々に上がり、

その後、空気の温度が上がっていく事になるので、
気温が最も高まるのは、夏至から一か月以上遅れた8月上旬あたりとなります。

一日の中で考えても同じで、日が最も高くなる正午に最高気温になるわけではなく、その1~2時間後に暑さのピークがくるのもその為です。

夏至にちなんだ食べ物は

ところで、「夏至」の正反対にあたる冬至(とうじ)」では、

かぼちゃやレンコンなどの「冬至の七種(ななくさ)」を食べたり、

縁起物としてゆず湯に入ったりもしますね。

では「夏至」ではどういったものを食べるのか、

地域によっても様々なようですので、それも含めてご紹介します。

冬瓜(とうがん)

二十四節気では、その時期の旬の食べ物を食べる風習がありますが、
その中でも「夏至」に一般的に食べられるもので言えば冬瓜(とうがん)です。
"冬"の文字が入っていますが、冬瓜は夏が旬の野菜です。

保存状態が良ければ冬までもつ事から、この名前が付いたそうです。

疲労回復や、夏バテ防止に効果的な食材ですので、初夏を迎えた時期にぴったりの食材ですね。

タコ

関西地方では、「夏至」になるとタコを食べる風習があります。

「夏至」は田植えのシーズンでもあり、そこで、タコの吸盤をイメージして、
「稲がタコの足のようにしっかりと根を張るように」という思いや、

また、タコの足が8本と多い事から、「たくさんの稲穂が育つように」という思いから、タコを食べる風習が出来たようです。

水無月(みなづき)

旧暦の6月の名前が付けられた「水無月(みなづき)」という和菓子。

歴史は長く平安時代に誕生したものだそうで、
今でも京都では夏至の時期になると多くの和菓子屋さんに並びだすようです。

毎年6月30日に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」という
1000年以上続く伝統行事があります。

その年の半年間に身についた穢れや災いを祓うとともに、
残りの半年間の無病息災を願う行事です。

その昔、宮中での貴族は行事の際、氷を口にし暑気払いをしていましたが、
当時氷は大変貴重な物だった為、氷を食べられない庶民はウイロウを氷に見立て
その上に魔除けの意味をもつ小豆を乗せて食べたのが始まりだそうです。 

うどん

うどんと言えば香川県がすぐに思い浮かびます。

香川県では半夏生(はんげしょう)の時期に、その年に収穫した小麦でうどんを作り、

農作業を手伝ってくれた人達に振る舞われます。

(「半夏生」とは夏至から数えて11日目(7/2頃)から七夕までの5日間の事を指します。)

そのような風習もあり、昭和55年に本場さぬきうどん協同組合が、
半夏生が毎年7月2日頃に当たる事から7月2日を「うどんの日」と定めました。

半夏生餅(はんげしょうもち)

主に奈良の方では、つぶした小麦ともち米を混ぜてついた「半夏生餅」が食べられているようです。

「半夏生」の頃に小麦の収穫や田植えが終わる時期となる事から、
無事に終わった事への神様への感謝や、豊作の願いを込めて、
半夏生餅を供えたり食べたりされてきました。

また、田植え終わりの祝い行事である「早苗饗(さなぶり)」の際に
食べられる事から「さなぶり餅」とも呼ばれています。

新小麦の焼き餅

関東地方でも「半夏生餅」と同じような、
新小麦ともち米を混ぜ合わせて作る焼き餅を食べる風習があります。

古くから小麦と米の二毛作が行われていた事から、神様へのお供えものとして定着していたようです。

「半夏生餅」は焼かずにきな粉をまぶして食べる事に対し、関東地方では焼いて食べるのが一般的です。

無花果(イチジク)田楽

イチジクには、夏に旬を迎える"夏果専用種"と秋に旬を迎える
秋果専用種"の2種類があるそうなので、
夏至の頃に食べるイチジクは"夏果専用種"ということになりますね。

そのイチジクを使った食べ物で、愛知県の一部の地域では、
半分に切ったイチジクに田楽味噌を塗った
「イチジク田楽」を食べる風習があるようです。

イチジクは栄養が豊富で"不老長寿の果実"とも呼ばれ、
江戸時代には薬としても使用されていたのだとか。

また、田楽の由来が豊作祈願の踊りであった事から、
「健康」「豊作」の2つの願いを込めて
夏至にイチジク田楽が食べられるようになったようです。

焼き鯖

福井県では夏至の時期に焼き鯖を食べる風習があるようです。

元々は江戸時代に大野藩の藩主が、
田植えの終わる半夏生の時期に、農民の疲労回復のため
越前海岸から取り寄せた鯖を丸焼きにして配ったことが由来だそうです。

鯖の栄養素は夏バテ防止の効果も高く、この時期にぴったりの食べ物ですね。

夏至は海外でも祭りが盛んに行われている。

夏至の時期にはお祭りも行われます。
日本では、三重県の二見興玉神社での夏至祭が有名です。

また、北半球の世界各国でも、
様々な形で夏至のお祭りが行われているようです。

  • イギリス:ストーンヘンジでの夏至祭
  • フランス:フェット・ド・ラ・ミュージック(音楽祭)
  • スウェーデン:ミッドサマー
  • ノルウェー:サンクトハウス
  • デンマーク:聖ハンスの夜

など、様々な国で特色のある夏至祭があるようです。

まとめ

夏至の言葉の意味と、各地方での夏至の時期の食べ物などをご紹介しました。

自分の出身地や、現在住んでいる場所にこだわらずに興味のある地方の食べ物を、
夏至を感じながら食べてみるのも良いかもしれませんね。

二十四節気ごとの食べ物と暮らしのヒントを一覧で紹介しています。

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