
朝晩の空気に、ひんやりとした秋の気配を感じる季節となりましたね。
二十四節気の一つ「白露(はくろ)」は、本格的な秋の始まりを告げる頃。
夏の疲れが残っていたり、季節の変わり目でなんとなく不調を感じたりしていませんか?
「白露って具体的にどんな時期?」「この時期に美味しい食べ物って何だろう?」「秋バテしないためには何を食べたらいいの?」
この記事では、そんな疑問にお答えします。
「白露」の意味や時期、気候の特徴から、この時期に旬を迎える美味しい食べ物、そして旬の食べ物を取り入れた簡単な食養生のアイデアまで詳しくご紹介。
旬の恵みで心と体を整え、心地よい秋を満喫しましょう!
白露(はくろ)とは?本格的な秋の訪れを告げる頃
秋の深まりを感じさせる白露。まずはその意味や時期について見ていきましょう。
白露の意味と由来
白露(はくろ)とは、夜の間に大気が冷え、草花や木に降りた朝露が、白い粒のようにきらきらと光って見える頃、という意味です。
日中の暑さはまだ残っていても、朝晩の涼しさが増し、本格的な秋の訪れを感じさせます。

2025年の白露はいつ?:
白露は毎年9月7日頃です。2025年の白露は9月7日(日)です。
この日から次の節気「秋分(しゅうぶん)」(2025年は9月23日)の前日までが白露の期間となります。
白露の頃の気候と自然の変化
- 大気の変化: 夏のにぎやかな空気から、澄み切った秋の空気へと移り変わります。空が高く感じられ、うろこ雲(巻積雲)など秋らしい雲が見られることも。
- 朝露: 名前の通り、朝露が降りやすくなります。
- 夜長の始まり: 少しずつ夜の時間が長くなり始めます(「秋の夜長」)。
- 秋の草花: 萩(はぎ)や桔梗(ききょう)、ススキなど「秋の七草」が見頃を迎えます。
- 虫の声: 夜になるとコオロギやスズムシなどの鳴き声が響き、秋の情緒を深めます。

- 処暑との違い: 前の節気「処暑」が「暑さが止む頃」であるのに対し、「白露」はさらに秋が進み、露が降りるほど朝晩の気温が下がる時期です。日中の暑さも和らぎ始め、より本格的な秋の到来を感じさせます。
白露の時期に旬を迎える!おすすめの食べ物
実りの秋、白露の頃には美味しい旬の食べ物がたくさん登場します!栄養満点の旬の味覚を楽しみましょう。
秋の味覚が勢ぞろい!旬の果物
- ぶどう: 巨峰やピオーネ、シャインマスカットなど、様々な品種が旬を迎えます。ポリフェノールや糖分が豊富で、疲労回復に役立ちます。
- 梨: 幸水に続き、豊水(ほうすい)など甘みと水分が豊富な品種が登場。水分補給や喉の渇きを潤すのにぴったりです。
- 柿: 早生品種が出回り始めます。ビタミンCやβ-カロテンが豊富で、風邪予防にも効果が期待できます。

滋味深い味わい!旬の野菜・きのこ
- さつまいも・里芋: 食物繊維やビタミンが豊富な根菜類。体を温める効果も期待でき、煮物や焼き芋、ご飯など様々な料理で楽しめます。
- きのこ類: しめじ、舞茸、エリンギなど、香り高く旨味たっぷりのきのこが旬を迎えます。低カロリーで食物繊維やビタミンDが豊富。
- かぼちゃ: 引き続き旬。β-カロテン豊富で、夏に受けた紫外線ダメージのケアにも役立ちます。

旨味たっぷり!旬の魚介類
- さんま: 白露の頃から脂が乗り始め、旨味がぐっと増します。塩焼きが定番ですが、蒲焼きや煮付けも美味しくDHAやEPAが豊富な食材です。
- 鮭(秋鮭): 「秋味(あきあじ)」とも呼ばれ、産卵のために川に戻ってくる鮭が旬。身が締まっており、様々な料理に合います。アスタキサンチンやビタミンDが豊富。
- 戻り鰹: 春の初鰹に対し、秋に南下してくる鰹は脂が乗って「戻り鰹」と呼ばれます。濃厚な旨味が特徴。

新米の季節!
早い地域では新米の収穫が始まります。炊き立ての新米は香りも甘みも格別!旬のおかずと一緒に味わいたいですね。

旬の食べ物で体を整える!白露の食養生
季節の変わり目は体調を崩しやすい時期。
「秋バテ」を防ぎ、元気に過ごすために、旬の食べ物で体を労わりましょう。
秋バテ対策のポイント:
- 乾燥対策: 秋は空気が乾燥し始めます。梨やぶどう、きのこ類など、体を潤す効果が期待できる食べ物を取り入れましょう。水分補給も忘れずに。
- 体を温める: 朝晩の冷えに備え、根菜類(さつまいも、里芋)や、生姜、ネギなどの薬味を上手に使い、体を内側から温めましょう。
- 栄養バランス: 夏の疲れを回復するために、たんぱく質(魚、肉、大豆製品)、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂ることが大切です。
簡単な料理アイデア(旬の食べ物活用)
- 料理アイデア1:秋鮭ときのこのホイル焼き
- ポイント:秋鮭ときのこ、お好みの野菜をアルミホイルで包んで焼くだけ。旨味が凝縮され、後片付けも簡単です。バターや味噌で風味付けしても◎。
- 料理アイデア2:さつまいもご飯
- ポイント:ほくほく甘いさつまいもが入った炊き込みご飯。食物繊維たっぷりでお腹にも優しい。黒ごまを振ると風味と栄養価がアップ。
- 料理アイデア3:きのこと根菜の具だくさん味噌汁
- ポイント:旬のきのこと、さつまいもや里芋などの根菜をたっぷり入れた味噌汁。体が温まり、栄養満点です。
- 料理アイデア4:梨と生姜のコンポート
- ポイント:梨を砂糖で煮る際に、薄切りにした生姜を加えるだけ。梨が体を潤し、生姜が体を温めてくれます。喉のケアにも。
まとめ:
白露は、本格的な秋の訪れを感じさせてくれる美しい季節です。
朝露がきらめき、空は澄み渡り、豊かな実りの食べ物が私たちの食卓を彩ります。
夏の疲れが出やすい時期でもありますが、旬の食べ物の力を借りて、体を優しく労わってあげましょう。
今回ご紹介した情報を参考に、白露の時期ならではの味覚を楽しみ、心身ともに健やかに、心地よい秋の日々をお過ごしください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。